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歯ブラシって何だろう?
歯ブラシ、歯磨き、ブラッシング...
どれも通常同じような意味合いで使われますが、実際はどういうことを指し示すのでしょうか?
ブラッシングとは、ただ単に歯の「歯面」をきれいにするだけではなく、口腔内の衛生状態を保つと共に、
口腔生理機能を賦活化(フカツカ)
させ、ひいては全身の健康にも関わりをもつ大事なモノなのです。ブラッシングとはただ長時間やるモノでなく、また、ただ力任せにやるモノでもないのです。適所にキチンと毛先があたることで、初めてその効果が生まれるのです。
虫歯や歯周病など口腔内が不健康になる理由にはいくつもの理由が考えられますが、たとえ毎日頑張ってブラッシングしていても、もしブラッシング方法が少し間違っていたり、雑であったり、ブラッシングの意義や意味合いを正しく理解していなかったら、きっとその効果は半減してしまうのではないでしょうか。歯はもともと一人一人違うため、実は「これが最良の方法です!」というのも人によって多少違ってきます。つまり患者さんの口腔衛生を保てるのは、歯科医師や衛生士以外では患者さん自身ということになります。そして、歯科医師達がどんなにがんばっても患者様の協力(
医患協働体制
)がないと口腔衛生の維持は困難なのです。ブラッシングにはいくつかの覚えておくべきいくつかのポイントがあります。私達もそのポイントを考えながら患者様達に接しております。1つ1つはそう難しいことではないはずです。しかし来院した後の一定期間はかなり意識できるのですが、忙しい日常の中では徐々に、もともと行っていた方法に戻ってしまう方が多いからです。口腔は身体内と外界をつなぐ数少ない器官の一つです。今以上に歯を無くしたくない方、また口腔内の健康、ひいては全身の健康状態を今以上に悪くしたくない方は、下記のポイントを参考になさってちょっとご自分のブラッシングを振り返ってみてください。口腔の健康を維持していくためにも、十分意識してブラッシングしてみましょう。
磨いた気”にならない、よくなるためのポイント
1.歯磨き粉(ペースト)を使わない
歯磨剤の落とし穴に、
”
ミガイタ気になってしまう
”
ということと”歯の表面(エナメル質)を傷つけやすい”ということがあります。特に前者は大変危険です。歯磨剤のもつ清涼感と口の中が泡だらけになることがクセモノなのです。もしどうしてもお使いになりたい場合は仕上げみがき程度にとどめていただければと思います。
2.みがきにくいと思えるところからみがく
なくて七癖というように、ブラッシングをする際もやはり癖というものは存在しています。それは、利き腕だったり、ハブラシの持ち方にもよりますし、加えて、その日の体調や疲労度合いでもみがき方に偏りはでやすいものです。また無意識にみがいていますと、どうしても自分のみがきやすい所から始め、みがきにくい所は後回しにされ、そのうちブラッシングに飽きて、結局後回しにされた所はたいしてにみがかれてないままということがよくあります。しかしブラシのあたっていない場所にこそ細菌は大集団をなしていて、繁殖しているのです。ブラッシングをするときは、まずはみがきにくいところからやっていきましょう。
3.毛先がしっかりあたっていることを確認する
まずは、歯ブラシの毛先がしっかりと”あたらなければいけないところ”にあたっているかを確認しましょう。特に、歯と歯ぐきの間(歯頚部=シケイブ)や歯と歯の間(歯間部=シカンブ)は、なんとなく磨いていたのでは、必要なところに毛先があたっていないので、実は磨けていません。それでは歯垢は落とせませんし、
口腔生理機能を賦活化(フカツカ)
させることもできません。歯ブラシの角度を色々と変え、また歯ブラシの向きを色々と変え、みがきにくい所に毛先をうまくあて、歯垢をかきだすつもりというだけでなく、歯茎(ひいては口腔内)のマッサージをしてあげることが重要になります。
4.1本1本の歯を丁寧に小刻みにみがく
多くの人が、ブラシを動かす幅が大きい傾向にあります。基本は縦みがきで
細かい往復運動
が
一番歯垢がとれやすいし
あてたい場所に確実にあてることができます。まさに1本1本みがくという感じです。
歯1本につき
最低30秒くらいはみがいていただきたいです。もっとも丁寧に丁寧にブラッシングしていると自然に歯1本につき2分くらい経っているなんてこともざらですが。ちなみに時間もないしめんどくさいからといって、いっぺんにみがこうとして、大きく動かしても、かえって手間がかかるばかりか、効果も上がらず、時間もムダになり、あたって欲しいところにあたってないので口腔内の健康は取り戻せないというようなフンダリケッタリな状態になってしまいます。急がば回れというように、あせらずじっくりと1本1本みがいていきましょう。
また、
歯と歯の間(歯間部)、歯と歯茎の間(歯頚部)に歯ブラシの毛先を突っ込んで、そこで震わすような動きをする
”突っ込み振動歯ブラシ”
(手動超音波歯ブラシと想像してみてください)をするとより効果的です。
5.鏡で確認しながらみがく
初めてのとき、またはうまくできているかどうかよくわからないときは、鏡を見て
自分の歯と歯ブラシの状態を見ながら
ブラッシングをするといいでしょう。鏡を見ながらみがいてみていただけると、ご自分の歯の形態や歯列状態が平坦ではなく丸くなってい
ることがよくおわかりになることと思います。歯ブラシのあたりにくい所や、頬の筋肉やくちびるなどの障害物でブラシが届きにくいなども、すぐにでも発見できるはずです。そうすることで、もしプラークの残存なども見つかれば、自ずと自身の癖もお判りになることでしょう。
6.軽い力でみがく
強い力でゴシゴシする...これは特に男性でよくあるパターンなのですが、実はブラッシングには
余計な力強さはいらない
のです。強い力でゴシゴシすると確かにみがいた”気”にはなりますが、実際は歯肉や歯根部分を傷つけてしまうことが多く、歯肉炎や知覚過敏を招いてしまうこともあります。また力が入りすぎているとこ細かい動作ができにくいために、あたってほしい場所にあたっていないことが多いのです。それがもとで、虫歯や歯周病になってしまっては本末転倒です。ブラッシングは、歯と歯の間(歯間部)、歯と歯茎の間(歯頚部)で、
力の入れ加減を変えましょう。基本的には、かなり軽くあてる程度で丁度良く、また歯肉のマッサージが目的なら唇や頬の筋肉が歯ブラシを押すような、ふれている程度でよいのです。
以上のことは、ブラッシングの基本とポイントになります。
”よくわからない”、”うまくできているか不安だ”という方は、いつでもご相談ください。
スタッフが丁寧に、またもっとわかりやすく説明し、そして患者さん自身にブラッシングのやり方を体感していただくことができると思います。
電動歯ブラシの注意点
簡便で早い時間でみがけると思われがちな電動歯ブラシですが、実は上記のポイントが抑えられてなければ、その効果を十分に発揮することができません。しかもこれもまた”歯ブラシをやった気”にさせてしまうのです。そこでまず、ご自分の手で歯ブラシを行い、完璧にできたら、電動歯ブラシや超音波歯ブラシにその得た技術を応用しましょう。
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